人間関係リセット症候群は最近テレビでも特集を組まれるなど、話題となっています。
突然SNSをやめたり、LINEグループを突然抜けたりするなど、人間関係をリセットする人が増えているとのこと。
今回は、そんな人間関係リセット症候群の人の特徴や、人間関係リセット症候群をやめる方法について紹介していきます。
Contents
人間関係リセット症候群の人の特徴
ではまず、人間関係リセット症候群の人の特徴について見ていきましょう。
人間関係をリセットする行為そのものが癖になっている
人間関係リセット症候群の人は、人間関係をリセットする行為そのものが癖になっています。
最初は人間関係をリセットすることに抵抗や罪悪感を感じますが、何度も繰り返していくうちに慣れてしまいます。
人と関わるのが面倒だし億劫という理由からSNSをやめたり、LINEグループを抜けたりしてしまいます。
SNSをやめたり、LINEグループを抜けたりすることで人間関係のしがらみから解き放たれてスッキリした感覚になるため、リセットが癖になってしまう人もいますね。
そもそも人間関係を築くことを放棄している
人間関係リセット症候群の人は、そもそも人間関係を築くことを放棄している傾向にあります。
たとえ人間関係で問題が起きても、リセットすればいいという考えがあるので、信頼関係を築くことが困難になってしまいます。
新しい出会いがあっても、「仲良くなってもどうせ関係が壊れて疎遠になるんだろうな」という思い込みから深く関わることを避けようとしてしまうのです。
「何かあれば関係ごとリセットすればいい」という思いが常に頭の中にあるため、人付き合いが希薄になってしまいがちです。
転職を繰り返してしまう
人間関係リセット症候群の人は、転職を繰り返してしまう人が多いです。
その原因は、同僚や上司など人間関係。
人間関係のしがらみや息苦しさ、上下関係や付き合いなど色々と考えてしまい、結果退職を選んでしまうのです。
仮に新しい職場を行っても、根本的な考え方が変わっていないので、同じような問題とぶつかり、退職するなど転職を繰り返してしまう可能性が高いです。
仲の良い友人や家族とすら関係を断とうとする
人間関係リセット症候群の人は、たとえ仲の良い友人や家族などの身近な相手ですら、連絡先を削除するなど関係を断とうとしてしまいます。
その結果、友人や家族に心配かけることとなり、後悔するといったことになります。
一時的な衝動でリセットをしてしまい、周囲を振り回してしまうので、周りも自分も疲弊してしまうこととなります。
人を信用することが出来ず本音が言えない
人を信用できないと、「誰も自分を理解してくれない」と感じやすくなります。
そのため、人に本音が言えず、人間関係でのストレスをため込んでしまいます。
時間が経過する程に、周囲との関係は自然と成熟していくものですが、ストレスが限界に達してしまうため、先に関係を切ってしまいます。
周囲の目を気にして疲れてしまう
人間関係リセット症候群の人は人に気に入られようする傾向があります。
そのため、言いたいことを我慢したり、相手の機嫌を取ろう頑張ります。
そのような不自然な行動を取ることにより、ストレスが溜まったり、相手からの評価が悪くなったりなど、急に嫌気が差して関係を切ってしまいます。
一気にリセットするなど極端に振り切ってしまう
人間関係リセット症候群の人は、問題を改善しようとすることを避け、一気に関係をリセットするなど、極端に振り切ってしまいます。
極端に振り切ってしまうのは、「関わりたくないのにまだ関係がある」という曖昧な状態が苦手というところが影響していることも多いです。
「関わりたくない→一気に関係を切る」という極端な行動を繰り返すことより、リセット癖につながります。
人間関係をリセットしてしまう深層心理
では続いて、人間関係をリセットしてしまう深層心理について詳しく見ていきましょう。
「傷つきたくない」という防衛機制
人間関係をリセットしてしまう一番の理由は「傷つきたくない!」ということです。
そのコミュニティに属していることで、何かしらの心が揺さぶられてしまうことがあり、そこから離れたいという気持ちです。
これは、防衛機制という自分の心を守るための心理作用の一種です。
SNSで言えば、他の人の幸せそうな写真、充実した姿、自分以外の人たちが集まっている飲み会などです。
職場であれば、上司からの叱責、同僚や部下の出世です。
これらのような、劣等感や孤独感を突き付けられたり、そこに属していながら仲間外れにされているような疎外感があったりすると、そのコミュニティから離れたくなります。
これ以上傷つきたくないという気持ちから、手っ取り早くその人間関係をリセットしてしまうのです。
「人間関係リセット症候群」の人は、問題の部分を対処するのではなく、コミュニティそのものから抜けることで、問題を解決しようとします。
これは、ひとりに嫌われているとみんなに嫌われているような気持ちになったり、1度あったことを「いつも」「毎回」と捉えたりすることから、このような極端な行動をとってしまうのです。
リセットして新たな気持ちでスタートしたい
人間関係をリセットすると、新たな自分として人間関係を作り直すチャンスができます。
これまでのしがらみに囚われず、新しい関係構築ができることに魅力を感じてリセットする人も多いです。
それまで属していたコミュニティでは、自分のことを良く思っていない人がいたり、そこで自分が失敗した汚点を見られていたり、自分の欠点や短所を知られていたりする場合があります。
リセットをすることでそれらを「無かったこと」にすることができ、自分の過去を知らない人と人生をやり直せるような気持ちになります。
人間関係をリセットしても必ずまた悩む運命となる
人間関係とリセットした後は、すがすがしい気持ちになります。
そして新しいコミュニティを見つけて入れば、そこは過去の自分を知らない人ばかりで、親切にしてもらえれば「ここで人生をやり直せる!」と思えます。
ですが、残念ながらそんな平穏な日々は長く続きません。
気づくとまた苦手な人が現れたり、気になることがあったりするなど、以前と同じ状態に陥っていしまいます。
その理由は、環境が変わっても自分の偏った思考のクセ(認知のゆがみ)が変わっていないからです。
このような偏った思考を持っている人は、たとえどこのコミュニティに属しようと永遠に人間関係で悩むこととなります。
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- 人は自分のことを悪く言う
- 自分は人に見下される
- 自分は人から疎外される
- 自分は人の輪に馴染めない
- 自分は人より劣っている
いくら人間関係をリセットしたところで、こういった思考のクセを持っている限り、その思考のクセどおりの現実を作り出してしまいます。
なので、自分が苦しいのは他人のせいではなく、自分の偏った思考のせいであると自覚しないといつまで経っても逃げ続けなければいけません。
相手の一挙手一投足が自分への攻撃・批判・見下し・自慢だと誤認し、劣等感・孤独感・疎外感を抱くというパターンがやめない限り、どこにいって辛い現実が繰り返されます。
これらを受け入れずに毎回人間関係をリセットすれば、やがて人と関わることが怖くなり、孤独な人生を歩むことになります。
人間関係をリセットするのをやめる方法
人間関係をリセットするのをやめるためには、偏った思考のクセ(認知のゆがみ)を治さないといけません。
そのために必要なのはインナーチャイルド(潜在意識)の癒しです。
長年こびりついた思考のクセを持つことになった大元の体験(幼少期の原体験)にアプローチしていきます。
そこをしっかり癒すことをすっ飛ばして、単純に思考のクセだけを治すことはできません。
「人は自分のことを悪く言う」という思考であれば、まずそんなことを思ってしまう自分を癒します。
「人は自分のことを悪く言うと思ってしまうんだよね」と共感してあげます。
この共感をやり続けることにより、そもそもこの思考になってしまった原因を思い出す時がきます。
幼少期に親、兄弟に傷ついたことを言われたのか、友達や先生に何か言われて傷ついたのか。
その時に傷ついて泣いている自分を抱きしめ癒してあげます。
これを繰り返すことにより偏った思考が外れ人が怖くなくなり、人に対して信頼感が生まれます。
信頼感が生まれると、今ある人間関係や環境に感謝し大切にしたいと思えるようになっていくのです。
この記事はココでおわりです。
人間関係をリセットするまではいかなくとも、リセットしたいと思う人は多いです。
多くの方は、幼少期に傷ついた心を癒していないので、それが人間関係を通して必ず反映されてしまいます。
インナーチャイルド(潜在意識)を癒すという方法は、生きやすくなるためには必ず必要であると感じています。